JALの787による燃料漏れ、対策で目視確認やボーイングの組立工程を一部変更

JALの787による燃料漏れ、対策で目視確認やボーイングの組立工程を一部変更

国土交通省航空局は日本航空(JAL)、全日空(ANA)の787で発生した燃料漏れ、ブレーキ装置の一部不作動、操縦室窓のひび割れ、熱交換器からの漏洩でなどの調査結果をまとめました。

このうち、JALの燃料漏れは再発防止策として、ボストンでの燃料漏れの対策として中央タンクを使用する飛行時に、飛行前に整備士が中央燃料ポンプを作動させて点検を実施、意図しない燃料移動が発生しないことを確認するなどの対応をとります。また、成田での燃料漏れについては、燃料放出弁の開閉を実施した場合、その操作後に実際に目視で該当する弁が閉状態にあることを確認するとしています。

また、ボーイングは品質の向上を図るため、絶縁コーティングが誤って塗布されないよう、組立作業工程を一部変更。燃料弁の開閉状態と操縦室の表示が異なる事態の再発防止のため、2013年内をめどに改良型の駆動装置を開発しています。航空局では、アメリカ連邦航空局(FAA)と連携し、ボーイングでの組立作業工程の変更など、品質向上の取組みを監視するとしています。

ボストンの事例は2013年1月9日、異物の噛み込みなどで逆流防止弁が一時的に開状態、中央タンクと左翼タンクを結ぶ燃料弁が一時的に開状態となったことが推定される原因。また、成田の事例は1月13日、燃料抜き取りを行うために燃料ポンプを作動させたところ発生したもの。燃料放出弁の開閉が、操縦室で閉状態の表示でしたが、実際は当該弁が閉じていなかったことが確認されています。

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