エアバスは2014年6月20日、A350 XWBの製造番号「005」、機体記号(レジ)「F-WWYB」で初飛行したと発表しました。この機体は客室装備を備えており、飛行経路の確認、ETOPSの獲得が大きなミッションとなります。このため5号機は営業飛行に向けた型式証明の取得で重要な役割を担います。
エアバスでは5号機の投入で型式証明の取得に必要なテスト機の投入を終え、2014年第3四半期の型式証明の取得、第4四半期にローンチカスタマーのカタール航空の営業飛行を控え、開発のマイルストーンをまた一つ、記録しました。
6月20日の「F-WWYB」の飛行はトゥールーズを離陸後、ピレネー山脈を飛行後に地中海近辺を周回しました。A350のXWBプログラムではこれまで、500フライト、2,000飛行試験時間超を記録しており、1カ月平均でおよそ80飛行時間と、これまでエアバスが試験飛行で達成した中で最も高い飛行頻度を記録しています。
■A350 XWB フライトプログラムの主なマイルストーン
・2013年6月14日 MSN001のF-WXWBが初飛行
・2013年6月21日 パリ・エアショーの上空をフライバイ (F-WXWB)
・2013年10月14日 MSN003のF-WZGGが初飛行
・2013年11月17日 6月から600飛行時間近くを記録
・2014年1月9日 ボリビアのコチャバンバ、ラパスで高高地試験 (F-WZGG)
・2014年1月28日 カナダ・イカルイトで寒冷地試験 (F-WZGG)
・2014年2月26日 MSN002のF-WWCF、MSN004のF-WZNWが初飛行
・2014年4月10日 A350 XWBが初めてイギリス着陸 (F-WZGG)
・2014年5月6日 A350 XWBが初めてアメリカ着陸 (F-WWCF)、マッキンリー極限気候研究所で試験
・2014年5月9日 フランスのイストル空軍基地で冠水滑走路/水吸い込みテスト (F-WZNW)
・2014年6月2日 乗客を乗せた初の長距離フライト (F-WWCF)
・2014年6月14日 初飛行から1周年で約2,000飛行時間を記録
・2014年6月18日 高温飛行試験を完了 (F-WZGG)
・2014年6月20日 MSN005のF-WWYBが初飛行