ボーイング、CST-100のCCiCapの全マイルストーンを完了

ボーイング、CST-100のCCiCapの全マイルストーンを完了

ボーイングは2014年8月21日、開発中の有人宇宙船CST-100(Crew Space Transportation-100)について、フェイズIIの安全審査(Safety Review)と、最終設計審査(Critical Design Review)を完了したと発表しました。これによりCCiCap(Commercial Crew integrated Capability)で定められた全マイルストーンを達成したことになります。

有人宇宙船CST-100

現在、オバマ政権とアメリカ航空宇宙局(NASA)は、地球低軌道向けの人間や貨物の輸送を民間に解放する政策を進めています。すでに貨物の輸送に関しては実現しており、スペースXのドラゴンと、オービタル・サイエンシズのシグナスが補給ミッションを担うまでになっています。

一方、有人宇宙船は現在、CCiCapプログラムの下で、ボーイングとシエラ・ネバダ、スペースXの3社が開発を行っています。NASAは民間による宇宙船の開発に対して、定められた基準をクリアするごとに資金提供を行う段階的な仕組みを設けており、CCiCapはその第3ラウンドです。

NASAではまもなく、CCiCapの結果に基づいて、この3社の中から最終開発フェーズであるCCtCap(Commercial Crew Transportation Capability)の契約を与える企業を選定する予定です。3社すべてが選ばれる可能性は低いと見られており、ボーイングではもし選ばれなかった場合に備え、CST-100のチームを解雇するという通達を出しています。

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