エアバスは、航空自衛隊の新空中給油・輸送機選定に提案を行わない模様です。Reutersが2015年9月8日に報じています。
航空自衛隊は、現有のKC-767J 4機に加えて新空中給油・輸送機4機を導入する計画(2019年度までに3機)を立て、機種選定作業を開始し2016年度予算の概算要求で購入費を計上していました。
エアバスは、防衛省がアメリカ政府の対外有償軍事援助(FMS)での機体購入を認める提案依頼書(RPF)を発行し、FMSでは両国政府が直接交渉するため、A330 MRTTでは価格面で公正に太刀打ちできなくなるとして提案を見送る模様です。
エアバスは「このRFPに基づいて提案するのは、株主と会社の資金の無駄遣いを強いることになる。大変残念だ」との声明を出しています。エアバス・グループでは、先の陸上自衛隊汎用ヘリUH-X選定に続く不本意なかたちでの選定敗退です。
当初から、KC-767Jと共通性の高いボーイングKC-46が有利と見られていましたが、これでほぼKC-46で決定ということになりそうです。