エアバスは2015年11月24日、A320シリーズの最新型、エンジン換装したA320neoについて、ヨーロッパ航空安全庁(EASA)とアメリカ連邦航空局(FAA)から型式証明を同時取得したと発表しました。型式証明はA320neoのプラット・アンド・ホイットニーのピュア・パワーPW1100G-JMエンジン搭載機が対象です。
A320neoは、すべての耐空性基準を満たすことを認証するため、設計限界を超えた機体、システムをテストを行い、厳しい認定プログラムを正常に行い、完了しました。A320neoのPW1100G-JMエンジンの搭載機は、初号機「F-WNEO」をはじめ、「D-AVVA」、「F-WWIV」の3機で350便、1,070飛行時間の試験飛行を行ないました。1,070飛行試験時間のうち300時間は、航空会社での運用と同様の環境で、機体の成熟度を確保するための運航が行なわれました。
A320neoプログラムで型式証明を獲得したのは、プラット・アンド・ホイットニー製のエンジンを搭載した今回の派生系が初めてで、CFMエンジン搭載のA320neoが近く型式証明を取得する予定となっているほか、A321neo、A319neoでも型式証明の獲得を取得する予定です。
A320neoファミリーは、新エンジンと主翼先端に装備したシャークレットを装備し、現在のA320から15%以上の燃費削減を実現しており、2020年までの開発で燃費削減の比率は20%にまで高まる計画です。この機体は現在、75社から4,300機超の発注を獲得しています。
今回の型式証明の取得により、航空会社への納入に道が開け、エアバスでは「多くの航空会社に、他社の追随を許さない経済性と快適な客室を提供する準備ができた」とコメントしています。