2015年5月まで7年間、神奈川県の横須賀を母港としていたアメリカ海軍の空母USSジョージ・ワシントン(CVN-73)が、12月17日、地球を半周してアメリカ東海岸のバージニア州ノーフォークに到着しました。G.ワシントンは、2017年から同州ニューポートニューズ造船所にドック入りし、燃料交換と寿命中期オーバーホール作業を受けます。
G.ワシントンは、5月18日に横須賀を出港してオーストラリア、ニュージーランドとの共同演習「タリスマンセイバー2015」に参加するなどして8月10日にサンディエゴに到着しました。そこで次の横須賀配備空母となるUSSロナルド・レーガン(CVN-76)の乗員と入れ替わり、第2空母航空団(CVW-2)を搭載して、中南米の海軍と共同演習をしながら南アメリカ南端を経由してアメリカ東海岸に到着しました。横須賀からの航海は7カ月、航程5万2,064マイル(約8万3,790キロ)におよぶものでした。
今回のG.ワシントンのドック入りに際しては、サンディエゴ母港のR.レーガンを横須賀に移動させ、サンディエゴにはノーフォークを母港としていたUSSセオドア・ルーズベルト(CVN-71)を、大西洋、地中海、インド洋、太平洋と世界一周させて移動させる大掛かりなものでした。
もともとG.ワシントンに乗っていたクルーはR.レーガンに乗り換えて横須賀に戻り、R.レーガンに乗っていたクルーはG.ワシントンをノーフォークまで届けてサンディエゴに戻ってT.ルーズベルトのクルーとなり、T.ルーズベルトのクルーはサンディエゴからノーフォークに戻りました。船は変わっても多くのクルーは引越ししないで済むため、コストが削減できるというわけです。