NASA、静音超音速ジェット旅客機の開発に向け一歩 予備設計を契約

NASA、静音超音速ジェット旅客機の開発に向け一歩 予備設計を契約

ニュース画像 1枚目:NASA 静音超音速ジェット旅客機のイメージ
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NASA 静音超音速ジェット旅客機のイメージ

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2016年2月29日、静粛超音速ジェット旅客機の開発作業に着手すると発表しました。NASAでは、低ブーム飛行実証機の予備設計の契約を締結し、コンコルド以来途絶えている超音速旅客機による空の旅の実現に向けた第1歩を踏み出します。

低ブーム飛行実証機の予備設計は、アメリカ政府の2017会計年度で予算計上された「Xプレーン」で、NASAは超音速ジェット旅客機の開発で、環境に優しく、安全で静か、かつ効率的なシステムで、速く移動する航空機を目指しています。

NASAは、この予備設計でロッキード・マーチン・エアロノーティクスが主導する静粛超音速技術(QueSST)を選定、基礎と応用宇宙航空研究技術(BAART)契約に基づき、NASAのラングレー研究センターで作業が進められます。

ロッキード・マーチンはQueSST予備設計作業の着手について、17カ月間で2,000万ドルが供与されます。ロッキード・マーティンのチーム​​は、同社とGEアビエーション、トライモデルが含まれています。このチームは、要件を満たした予備設計、開発、ドキュメントの提供を行うもので、パフォーマンスと設計を分析する、風洞試験も行われます。

NASAはこのプロジェクトについて、予算や資金調達によるものの、実機の半分のスケールで飛行試験が2020年ごろをめざしています。また、この発表にあたりNASAは、ロケット実験機ベルX-1「グラマラス・グレニス」で初めて音速を突破したチャック・イエーガー退役准将に敬意を示し、今回の予備設計はその伝統を脈々と引き継ぐとも述べています。

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