日本/ロシア航空協議、シベリア上空通過便の上限が拡大-通過料は今後

日本/ロシア航空協議、シベリア上空通過便の上限が拡大-通過料は今後

日本/ロシア航空当局の航空協議で、日本側企業のシベリア上空通過便が現在の上限140便から44便増加し、184便の上限に拡大することで合意しました。発効は2012年夏スケジュール以降となります。これにより、シベリア上空をフライトするヨーロッパ行きの便を増便することも可能となります。

また、この交渉で日本側企業によるA380型の使用制限が撤廃されました。航空局では日本側企業の要請はないとしていますが、今後、スカイマークがA380型を導入、ヨーロッパ路線の就航を計画しているため、この際の運航が可能となります。

これ以外にコードシェア便の大幅な拡大、日本/ロシア間のフライトで第三国の中間地点の設定が決まりました。ロシア側では成田空港での発着便数の増加が可能になる成田路線の輸送力の拡大で合意。また、コードシェア、中間地点もロシア側企業に認められています。

なお、シベリア上空の通過料については大きな動きはありませんでした。今回の交渉ではEUとロシアで上空通過料の廃止がまとまった後ということもあり、日本側はEUなどと比べて不利な競争条件にならないことをロシア側に確認。今後、EUとロシアの交渉の細部が詰まった段階で日本側も交渉に望むようです。

現在、日本/ロシア間の航空便は週20便。日本側が日本航空(JAL)運航のモスクワ線が週3便、ロシア側はアエロフロート、サハリン航空が旅客9便、アエロフロートとエアブリッジ・カーゴが貨物8便を運航しています。

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