日本のLCCの重要ポストに元官僚就任-太い「パイプ」は必要?

日本のLCCの重要ポストに元官僚就任-太い「パイプ」は必要?

2012年はいよいよ日本も格安航空会社(LCC)の時代に突入する!ことが見えて来ました。一足早く、スカイマークが1000円を切る運賃を出していますが、本格的なLCC時代は2012年のピーチの就航、エアアジア・ジャパン、ジェットスター・ジャパンと続く予定です。

格安でフライトできる時代が来ることは、リッチな人にもあまりお金がない人にも選択肢が増え、より多くの人が飛行機を好きになってくれる航空ファンにもウレシイ時代。LCCには「乗らない」と決めている人にも、レガシーな航空会社はLCCと違いを見せるためサービスを充実させるといったプラスの効果が予想されます。

アメリカで始まったLCCビジネスは、ヨーロッパで花開き、アジアに流れ着き、今から日本でも遅ればせながら芽吹こうとしています。

そんなところ、日本のLCCに「レガシー」な動きが見えてきています。ピーチでは12月7日に新任取締役に元経済産業省通商政策局長、経済産業審議官、内閣総理大臣主席秘書官を歴任した佐野忠克氏、ジェットスター・ジャパンも元通産省で大臣官房、内閣総理大臣秘書官などを務めた後、電通顧問も歴任した福川伸次氏が会長に就く人事を行いました。

「元役人」「元官僚」だから云々ではなく、また、この方々が活躍するか否ではなく、LCC含め航空会社がいまだ航空行政と太い「パイプ」が必要という人事に思われかねません。そうすると、日本の航空は「島国、ニッポン」、「親方日の丸」体質が続き、オープンスカイで実現されるハズの本当の競争が起こっていないとも思われ、さらに利用者からすると本当に安くて便利になる航空輸送が実現するかも心配なところ。

航空運送、その受け皿の空港を管轄する国土交通省、航空局。安全面にはしっかりと見逃すこと無く目を光らせて欲しいですが、こんなパイプがLCCに必要と思わせる仕組みはオープンスカイの時代に合いません。ぜひ、航空局そのものも「オープンスカイ」、実現して欲しいですね!

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