空自のスクランブル発進、2016年度は過去最多 73%が中国機に対応

空自のスクランブル発進、2016年度は過去最多 73%が中国機に対応

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防衛省・統合幕僚監部は2017年4月13日(木)、2016年度の緊急発進(スクランブル)の実施状況について発表しました。発表によると、2016年度は前年度から295回増加の1,168回となり、1958年に対空領空侵犯措置を開始して以来、過去最多の回数となりました。これまでの過去最多は、1984年度に944回となっていましたが、2016年度は4月から12月の9カ月で883回と過去最多に迫るとみられていました。

推定を含むスクランブル発進の内訳は、対中国機に対して計851回と最も多く、全体の約73パーセントを占め、対ロシア機が301回で約26パーセント、その他が約1パーセントでした。地域別では、北海道を所管する北部航空方面隊が265回、中部航空方面隊が34回、西部方面航空隊が66回、南西諸島を所管する南西航空混成団が803回の緊急発進を実施しました。このうち、北空は2015年度の205回から265回に増加、南混は2015年度が531回から803回となり、特に中国機への対応を行う南混の増加が際立っています。

中国機への緊急発進は前年度から280回増の851回と過去最高となりました。また、中国機では沖縄本島と宮古島間の通過、中国の爆撃機による対馬海峡の通過、ロシア機では艦船から発着したとみられる尖閣諸島の領空付近でのヘリコプターの飛行など、特異な飛行は随時、発表されています。

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