世界最長路線に投入されるA350ULRがロールアウト、年末に納入へ

世界最長路線に投入されるA350ULRがロールアウト、年末に納入へ

ニュース画像 1枚目:シンガポール航空に納入されるA350 ULR
© AIRBUS
シンガポール航空に納入されるA350 ULR

エアバスは2018年2月28日(水)、A350 XWBの派生系で超長距離を飛行するウルトラ・ロング・レンジ(ULR)の初号機A350-900ULRをロールアウトしました。製造番号(msn)は「223」で、テストレジは「F-WZHE」が予定されています。この機種はA350-900をベースに改良が加えられ、現行の商用機でもっとも長い航続距離を誇ります。

シンガポール航空が、A350-900ULRのローンチカスタマーとなります。同社がかつて運航していたシンガポール/ニューヨーク間の世界最長の定期便路線の再開にあたり、導入を決定した機種です。

この派生系は、ロールスロイスのトレントXWBエンジンを搭載し、既存の燃料タンク141,000リットルに加え、タンク増量で165,000リットルの燃料を搭載し、最大離陸重量(MTOW)を280トンに高めます。空力改善と追加タンクにより、航続距離がA350-900から延長され、飛行時間は20時間超に対応できます。

最終組み立てを終えたA350-900ULRは、エンジンが搭載されていない状態で地上試験を開始します。その後、エンジン搭載などを経て、A350-900の追加型式証明(STC)の認可に向けた飛行試験プログラムに入ります。飛行試験のフェーズでは、改良されたウィングレットをはじめ、空力改善から得られるパフォーマンスの向上度合いが測定されます。

この機種は、2018年末ごろにシンガポール航空に引き渡しされる予定です。

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