航空局、ソラシドエアに厳重注意 運航乗務員の不十分な健康管理で

航空局、ソラシドエアに厳重注意 運航乗務員の不十分な健康管理で

国土交通省航空局は2018年3月14日(水)、ソラシドエアに対して厳重注意を行いました。これは2月24日(土)、羽田発長崎着SNJ39便とその折り返し便の長崎発羽田着SNJ42便に乗務した運航乗務員の不適切な行為と、不十分な運航乗務員の健康管理が認められた事案です。航空局はこれを受け、必要な再発防止策を講じ、報告するようソラシドエアに指示しています。

この事案は、発生日のSNJ39便に乗務する機長が、機材の到着を固定橋で待っていたところ、体調不良で一時的に倒れ込んだものの、すぐに体調が回復し、予定通り乗務したものです。航空局は、機長が正常な乗務をできないおそれがある状況で航空機が運航され、安全性に影響を及ぼしかねないと判断、航空法第71条への抵触、同104条の運航規程に違反するとの見解を示しています。

ソラシドエアによると、機長は倒れこんだものの、すぐに体調が回復しタコとから、一過性のものと自己判断し、乗務したと説明しています。また、同便に乗務していた副操縦士は、機長の一連の様子から、乗務に支障がないと判断したとの状況でした。

この際、運航乗員部はSNJ39便の到着後、対象の機長などから報告を受けたものの、健康管理部門への連絡や相談など必要な措置を講じることなく、SNJ42便の乗務を継続させていました。

これを受け同社は、「安全は経営の基盤であり、航空輸送の原点であることを改めて肝に銘じ、今後、原因の分析に基づいた再発防止策を策定の上、速やかに対応を実施し、信頼回復に向けて全社を挙げて取り組」むと、陳謝しています。

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