運輸安全委員会は2018年9月27日(木)、2016年10月に新潟県で東北エアサービスが所有するBK117B-2、機体番号(レジ)「JA6620」のつり下げ輸送中における物件の落下について、調査報告書を公表しました。
この事故は2016年10月7日(金)12時28分頃、「JA6620」が新潟県三条市内の山林上空を飛行中に、機外につり下げたバケットが開き、積載していた生コンクリート250リットルを落下させたものです。
報告書では、同機がバケットに生コンクリートを積載して飛行中、意図せずバケットが開いたため、落下したとみています。バケットが開いたことは、以前に発生していた不具合を特定、修理せずに、正規のものではない逆極性の配線に交換していたため、機上作業員が荷下ろし場でバケットを開ける操作の際、一時的な接触不良のためバケットが開口せず、その後、飛行中に接触が回復して通電した際に、開閉用モーターが作動したとみています。
東北エアサービスは再発防止策として、整備部全職員に対し、不具合発生時の会社への報告の徹底や、有効性を確認できない装備品の使用禁止など周知徹底を実施し、物資輸送に使用する資機材ごとの点検表の作成、管理台帳による点検整備の維持管理を実施しています。