IATA、2019年旅客輸送実績は4.2%増 長期年間成長率を下回る

IATA、2019年旅客輸送実績は4.2%増 長期年間成長率を下回る

ニュース画像 1枚目:航空機イメージ
© AviaAM
航空機イメージ

国際航空運送協会(IATA)は2020年2月6日(木)、2019年の旅客輸送実績を発表しました。これによると、有償旅客の輸送距離を示す「有償旅客キロ(RPK)」が2018年比で4.2%増となりました。前年比7.3%増となった2018年より減速し、リーマン・ショック後の2009年以降、長期年間成長率の約5.5%を下回るのは初めてとなります。

地域別では、全体の34.7%を占めるアジア太平洋が4.8%増、26.8%を占めるヨーロッパが4.2%増、22.3%のアメリカが4.1%増、9.0%の中東は2.4%増、5.1%のラテンアメリカは4.2%増、2.1%のアフリカは4.9%増でした。

2019年は航空業界にとって困難な年で、緩やかな経済背景や世界貿易活動の低下、政治的また地政学的な緊張が、需要に打撃を与えたことから、成長率は減速となりました。しかしながら、航空会社の努力により、着実な成長を維持することができたとIATAは説明しています。

2020年は、ウクライナ国際航空752便撃墜事件という悲劇で始まり、また、新型コロナウイルスの流行により挑戦が必要な1年のスタートとなっています。過去のウイルス流行の経験から、航空会社は旅行の安全を保つための十分な基準や成功事例を持っており、感染拡大を防止するため世界保健機関(WHO)などをサポートしています。中国関連路線では明らかな需要減少が見られ、これに対応し、中国国内線、また中国発着の国際線で運休・減便を実施しており、2月中も大幅なスケジュール調整が行われています。

この記事に関連するニュース
メニューを開く