仙台空港、24時間化 宮城県と名取・岩沼市が覚書締結へ

仙台空港、24時間化 宮城県と名取・岩沼市が覚書締結へ

ニュース画像 1枚目:仙台空港 イメージ (ひこ☆さん撮影)
© FlyTeam ひこ☆さん
仙台空港 イメージ (ひこ☆さん撮影)

仙台空港の運用時間24時間化に向け、宮城県、名取市、岩沼市が2021年2月10日(水)、覚書を締結します。2018年8月から、県と2市が協議を開始し、このほど2市の市議会議員が参加する全員協議会を経て、24時間化の同意が得られました。24時間化への移行時期は未定です。

現在、仙台空港は7時30分から21時30分での運用ですが、これ以外の時間帯は海側の滑走路27エンドから進入すること、夜間の23時〜5時の便数は2便として運用を始めます。航空局への手続きを経て、正式に24時間化されると東北で初めての24時間空港が誕生します。

宮城県は2018年8月、仙台空港が所在する名取・岩沼の両市議会で24時間化について説明し、村井県知事、両市長、空港を運営する仙台国際空港の社長が参加する4者会議を設置し、地元の理解を得る取り組みを進めてきました。現在は新型コロナウイルス感染症の影響で、便数、旅客数とも減少しているものの、村井知事はアフターコロナを考え、今から手を打つことは重要とコメントしています。今後の深夜時間帯の便数増加は、実績を積んだ上で地元で協議されます。

仙台空港が24時間化されると、国内の24時間空港は計9空港になります。北から、新千歳、成田、羽田、中部国際(セントレア)、関西、福岡、北九州、那覇です。このうち、成田は24時から6時までカーフュー時間帯が設定され、福岡は定期便が7時~22時の15時間となっています。このため、定期便が24時間離着陸できる空港は実質7空港です。村井知事は仙台空港の24時間化で、新千歳、成田、羽田などと連携しながら、航空会社の選択肢を増やし、利便性を高めたい考えです。

コロナ前の旅客数は順調に伸びており、仙台国際空港が目標とする2044年度の利用者数年550万人に届きそうな勢いがありました。知事は個人的な見解として、コロナ前は600万人を達成できるのではとの感想も交えつつ、コロナ収束後の一手として24時間化も寄与すれば、旅客数の回復にもつながるとの考えです。なお、仙台空港24時間化の見通しが伝わり、すでに航空会社から問い合わせも入り、知事は今後の回復に期待を寄せています。

なお、宮城県は2021年度予算で仙台空港運用時間24時間化に伴う環境整備費として10億2,200万円、騒音対策費として2億270万円を計上しています。

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