スターアライアンス 設立24年、ANA以外に何社?

スターアライアンス 設立24年、ANA以外に何社?

ニュース画像 1枚目:「スターアライアンス 初代」特別塗装機 イメージ(LEVEL789さん撮影)
© FlyTeam LEVEL789さん
「スターアライアンス 初代」特別塗装機 イメージ(LEVEL789さん撮影)

24年前(1997年/平成9年)の5月14日、世界初となる航空会社によるグローバルな航空連合「スターアライアンス」が誕生しました。設立当初はエア・カナダ、ルフトハンザ航空、スカンジナビア航空(SAS)、タイ国際航空、ユナイテッド航空の5社が加盟。日本の航空会社として全日本空輸(ANA)が1999年に加盟し、日本でもその名が知られるようになりました。2021年5月現在、その正式メンバーは26社、特定の地域に強い接続便を提供するコネクティング・パートナー2社に組織を拡大しています。

航空連合は、国を超えて複数の航空会社間による連携・提携ができる組織で、世界がグローバル化し企業が巨大化する中で、国籍が重視される航空事業で誕生した新たな仕組みです。現在、グローバルな連合としてスターアライアンス以外に、ワンワールド、スカイチームの3つのアライアンスが存在します。加盟航空会社間のマイレージ積算と特典航空券でのマイル利用、コードシェア、ラウンジ供用などで提携し、旅行者の利便性向上を図っています。

日本航空(JAL)が加盟する「ワンワールド」はスターアライアンスの2年後、1999年に設立。現在の正式加盟会社は14社と、地域メンバーのワンワールド・コネクト1社で構成。「スカイチーム」は2000年設立で、正式メンバーは19社です。スターアライアンスの正式加盟会社は26社と、2021年5月時点で加盟航空会社が最も多いアライアンスです。

全日空(ANA)はスターアライアンスに加盟した1999年から、加盟を記念する特別塗装機「スターアライアンス 初代」を運航。当時加盟していたエア・カナダやルフトハンザドイツ航空、ユナイテッド航空、ニュージーランド航空、スカンジナビア航空(SAS)、タイ国際航空など9社のロゴ・マークが施された塗装機でした。

ニュース画像 1枚目:「スターアライアンス 初代」特別塗装機 イメージ(LEVEL789さん撮影)
© FlyTeam LEVEL789さん
「スターアライアンス 初代」特別塗装機 イメージ(LEVEL789さん撮影)

初代塗装機とはデザインが異なりますが、「STAR ALLIANCE」の文字を描いた特別塗装機は現在、ANAが3機運用しています。対象機材は、767-300ER型の機体番号(レジ)「JA614A」、737-800型の「JA51AN」、787-9型の「JA899A」です。加盟各社が自社機材を使用した広報がアライアンス活動の1つとなっているため、保有機数に対して一定の割合で各社にスターアライアンス特別塗装機が存在します。

ニュース画像 2枚目:ANAスターアライアンス特別塗装機イメージ(saoya_saodakeさん撮影)
© FlyTeam saoya_saodakeさん
ANAスターアライアンス特別塗装機イメージ(saoya_saodakeさん撮影)

アジアを拠点とするスターアライアンス加盟航空会社は、設立メンバーのタイ国際航空をはじめ、シンガポール航空、アシアナ航空、中国国際航空、深圳航空、エバー航空、エア・インディア、さらにANAと8社が存在します。吉祥航空とタイ・スマイルはコネクティング・パートナーとして連携しています。

加盟航空会社よる就航地は2019年10月時点で世界190カ国、運航便数は1日約1万9,000便以上、年間旅客数は7億6,227万人を誇ります。機材数は約5,000機、就航空港数は1,300以上、ラウンジ数は1,000以上です。

スターアライアンスはこのネットワークを活かし、航空券を1社ずつ購入するよりお得に世界を自由に旅できる「世界一周運賃」、太平洋エリア周遊を対象とした「サークルパシフィック運賃」を設定。1回の旅行で複数の国を自由に周遊できる航空券が提供されています。現在のように航空機の航続距離の性能が長距離に対応していなかった頃、大手航空会社はこぞって世界一周の航路を持っていました。ひと昔前の時代は、離着陸する地ごとに降り立ち、その国を見て回る旅も盛んで、そのような周遊旅行にピッタリの航空券です。現在、海外旅行が難しい状況にありますが、自由な航空旅行が再開したら、思い切って世界一周も面白いかもしれないですね。

加盟年月加盟航空会社
1997年5月エア・カナダ
ルフトハンザ航空
スカンジナビア航空(SAS)
タイ国際航空
ユナイテッド航空
1997年10月ヴァリグ・ブラジル航空(~2007年:倒産)
1999年3月アンセット・オーストラリア航空(~2001年:倒産)
ニュージーランド航空
1999年10月全日空(ANA)
2000年3月オーストリア航空
ラウダ航空(~2013年:オーストリア航空に統合)
チロリアン・エアウェイズ(~2015年:オーストリア航空に統合)
2000年4月シンガポール航空
2000年7月ブリティッシュ・ミッドランド航空(~2012年:IAGグループへ→ワンワールドへ)
メキシカーナ航空(~2004年:ワンワールドへ)
2003年3月アシアナ航空
2003年5月スパンエアー(~2012年:倒産)
2003年10月LOTポーランド航空
2004年5月USエアウェイズ(~2014年:アメリカン航空と合併→ワンワールドへ)
2004年11月ブルーワン※初の加盟リージョナル航空会社
(~2015年:シティジェットに合併)
アドリア航空(~2019年:倒産)
クロアチア航空
2005年3月TAPポルトガル航空
2006年4月スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)
南アフリカ航空
2007年12月中国国際航空
上海航空(~2010年:中国東方航空の傘下に→スカイチームへ)
2008年4月ターキッシュ・エアラインズ
2008年7月エジプト航空
2009年10月コンチネンタル航空(~2010年ユナイテッド航空と合併)
2009年12月ブリュッセル航空
2010年5月TAM航空(~2014年:ラン・チリ航空と合併→ワンワールドへ)
2010年6月エーゲ航空
2011年12月エチオピア航空
2012年6月アビアンカ航空
コパ航空
2012年11月深圳航空
2013年6月エバー航空
2014年7月エア・インディア
2015年7月アビアンカ・ブラジル(~2019年:倒産)
2017年5月吉祥航空(初のコネクティング・パートナー)
2020年2月タイ・スマイル(コネクティング・パートナー)

※2021/06/17 07:21 内容を一部修正しています。

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