27年前(1994年/平成6年)の6月4日(土)、日本航空(JAL)の特別塗装機「スーパーリゾート・エクスプレス(愛称:リゾッチャ号)」が就航しました。リゾート路線キャンペーンの一環としての塗装機で、ハイビスカスや南洋の鳥などカラフルな塗装で目を楽しませてくれました。キャンペーンは1994年から2008年まで14年間継続。塗装機内では、客室乗務員が花柄のブラウスを着用したり、トロピカル風の機内食が提供されたりと、「乗った時からリゾート気分」が楽しめる飛行機でした。
リゾッチャ号は、1994年6月から、まずはホノルル(ハワイ)路線に投入されました。同年10月から就航したグアム、サイパン線でも運航。また那覇線では、沖縄版の「沖縄リゾッチャ号」も登場しました。「SUPER RESORT EXPRESS」ロゴに、「Reso´cha」ロゴ、またJAL版、JALウェイズ版、ジャパンエアチャーター版など、多くの塗装が施されましたが、ここでは主な塗装カラーをベースに、リゾッチャ号を航空フォトで紹介します。
黄色のハイビスカスで元気いっぱいのリゾッチャ号。青空に黄色のハイビスカスが映え、より一層の南国気分を醸し出します。日本国内線仕様で、時代を感じるボーイング747SR型ジャンボです。
サーモンピンクで優しい色どりのリゾッチャ号。ハイビスカスを鳥が2羽でつついている微笑ましい様子が描かれています。「Reso´cha(リゾッチャ)」のロゴは、ビーチのサンセットを思わせるような雰囲気ですね。
紫のプルメリアを描いたバージョンもありました。「Reso´cha(リゾッチャ)」ロゴの「R」の中にはヤシの木。真っ青な海と空を想像させる彩りです。
白色のプルメリアと緑の葉っぱに赤い鳥が映え、リゾート感たっぷりのリゾッチャ号。
リゾッチャ号の写真を振り返ると、背景にノースウエスト航空など、時代を感じる懐かしい機体も見ることができます。ちなみにこちらのリゾッチャ号はボーイング747-300型の機体記号(レジ)「JA8183」。リゾッチャ号の後は、尾翼に日の丸を描いた「太陽のアーク」に塗り替えられ、その後も活躍しました。(【画像】「JA8183」太陽のアーク塗装)
リゾッチャ号は主に747ジャンボを中心に塗装されました。しかし、一部DC-10にもその塗装が施されました。こちらは紫のハイビスカスを特徴としています。
このほか、沖縄路線向けに投入された「スーパーリゾートエクスプレス OKINAWA(愛称:沖縄リゾッチャ)」も登場しました。ピンクのハイビスカスが可愛いですね。その後「Reso´cha(リゾッチャ)」塗装に塗り替えられ、国際線にも投入されました。
海外旅行が普及し始めた時代にリゾート路線で運航されたリゾッチャ号。機内で実施されたビンゴ大会は上空で人気を博し、2020年11月にJALがコロナ禍で運航した「ハワイ気分周遊チャーター」でもその雰囲気が再現されました。海外旅行に気軽に行けない中、ハワイ気分を存分に楽しめるフライトとして企画され、客室乗務員もアロハブラウスを着用するなど、リゾッチャ号に思いを馳せた方も多かったのではないでしょうか。
11月の遊覧フライトでは、テレビ番組「タモリ倶楽部」などで有名なイラストレーターの安斎肇さんがデザインしたリゾッチャのキャンペーンキャラクター「リゾッチャ王国国王・太平洋ちゃん」グッズもプレゼントされました。
日本では高齢者へのワクチン接種が始まったばかり。一部企業や大学での接種開始も報道されているものの、まだ一部地域で緊急事態宣言が発令・延長されている状態です。コロナ禍で自由な海外旅行に行けるのは、まだ少し先になりそうですが、リゾートを思わせる塗装機を見ているだけで、つい次の旅行計画を立てたくなりますね。