国土交通省は、新型コロナウイルス感染症の水際対策の一環として、国際線で働くパイロットや客室乗務員をワクチン優先接種の対象に追加する方針を示しました。
感染拡大を封じたはずの台湾では、2021年5月に国際線パイロットが英国型の変異株を持ち込み、感染を拡大させたと報じられています。こうした事案も念頭に、以前からエッセンシャルワーカーの1職種として、早期接種を求める声が航空業界から上がっていました。今回、乗務員たちを優先摂取の対象とし、必要な移動を求める人たちを支えつつ、安全性を高めます。
海外の航空会社ではシンガポール航空、エミレーツ航空、カタール航空、キャセイパシフィック航空、香港航空などワクチン接種を進めています。ワクチン接種済みの乗務員のみで定期便を運航するなど、安心できる旅行の実現に向け取り組んでいます。
日本でのワクチン接種は現在、優先順で医療従事者、65歳以上の高齢者、基礎疾患のある方と高齢者施設などで働く従業員が対象です。機内では客室乗務員がマスクや手袋など個人保護具を着用するなど、各航空会社は様々な感染予防対策を実施していますが、国際線に乗務するスタッフへのさらなる感染予防対策が求められていました。