環境にやさしい機内食提供でJALグループ機内食会社、ISO14001認証取得

環境にやさしい機内食提供でJALグループ機内食会社、ISO14001認証取得

ニュース画像 1枚目:ASIAGAP認証食材を使用した機内食
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ASIAGAP認証食材を使用した機内食

JALグループで機内食製造を手がけるジャルロイヤルケータリング(JRC)は2021年6月、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO14001:2015」の認証を取得しました。

JRCは、2019年に月間4トンに登る調理中に出る野菜の切れ端などを飼料化した有効利用、工場排水の処理に薬品を使わず酵母で環境に負荷をかけない「排水処理設備(バイオルンシステム)」を導入しています。さらに、生物多様性に配慮した天然水産物を対象とするMSC認証、養殖場の水産物を対象とするASC認証、食の安全や環境保全に取り組む農場を対象としたASIAGAP認証を受けた食材の採用を通じ、環境に配慮した活動に取り組んできました。

今回の「ISO14001:2015」の取得では、環境教育の強化、業務特性を踏まえた目標を設定。環境保全活動を推進する体系的・組織的な体制を整えました。この認証取得を通じ、「安全で高品質な機内食」に加え、「環境にやさしい機内食」提供に向け、継続的に取り組みを進めます。

ニュース画像 1枚目:ジャルロイヤルケータリング イメージ
© JAL
ジャルロイヤルケータリング イメージ

JALグループは、2030年のSDGs達成に向け、2021〜2025年度中期経営計画で「限られた資源の有効利用」を掲げ、機内食では食べ残しと調理時の食品廃棄の削減を目標に設定。「4R(Refuse、Reduce、Reuse、Recycle)」を通した取り組みを実施しています。

JALは機内食でのSDGs(持続可能な開発目標)をテーマにした取り組みでは、2020年9月から日本発の長距離国際線で「SDG's ~未来の食材50のリストからの一皿~」を考案、提供。このメニューは、さつまいも、舞茸など、日本人にもなじみ深い食材を利用しつつ、ニョッキやフムスといった地中海沿岸地域のメニューで、栄養の偏りによる健康への影響、気候変動や病害虫への耐性の弱さ、生物多様性の損失といった課題に取り組んでいます。

ニュース画像 2枚目:機内食を分析する様子
© Etihad Airways
機内食を分析する様子

世界各国の航空会社も機内食では様々な取り組みが実施されています。全日本空輸(ANA)は2021年8月から、日本の航空会社で初めて国際線エコノミークラス機内食のメインディッシュに使用する容器をプラスチック製から地球環境に優しいサトウキビを原料とするバガス素材へ変更。さらに、エティハド航空は機内食ロス削減に向け、人工知能(AI)と画像認識で未消費の機内食の種類や量を自動で識別し、消費されなかった機内食メニューの特定・分析を通じた食品ロス削減、営業コスト削減に取り組む動きなどがあります。

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