JAXA、ボーイングと連携 機体騒音低減「フクロウ」プロジェクトで

JAXA、ボーイングと連携 機体騒音低減「フクロウ」プロジェクトで

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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2021年8月20日(金)、旅客機の機体騒音低減技術を実用化する実証に向け、ボーイングとの連携体制を構築しました。国内の航空会社が保有する機材で最も多い200~400人乗りの中型旅客機で実証します。

騒音低減は、国際競争力の強化策として主要空港で離発着回数を増やす検討が進められる一方、都心を低空で着陸進入する羽田空港の新飛行ルートなど、多くの人の関心が高く、社会的要請が強い課題です。

JAXAが構築した連携体制は、ボーイングとの協力により中型旅客機を用いた飛行実証を目指した計画立案に取り組みます。JAXAはこれまで、保有するセスナサイテーションの実験用航空機「飛翔」を使い、三菱重工、川崎重工、住友精密工業の3社と連携し、飛行実証で騒音低減技術を開発してきた「FQUROH(フクロウ)」プロジェクトを展開。この実用化に向け、課題解決を加速します。

フクロウプロジェクトは、「飛翔」とスペースジェット(MRJ)を使い、飛行実証で低騒音化の設計技術獲得を目指す段階に入っていました。旅客機の着陸進入時の騒音は、主に主翼のスラット、フラップ、主脚・前脚の降着装置の風切り音が原因です。実機の形状に合わせた低騒音化設計、改造のために構造設計などに反映する技術成熟が重要なフェーズになっています。

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