マッハ5目指すハーミアス、プロトタイプ公開でアフターバーナーのデモ

マッハ5目指すハーミアス、プロトタイプ公開でアフターバーナーのデモ

ニュース画像 1枚目:ハーミアスが披露した「クォーターホース」プロトタイプとアフターバーナーの実演
© Hermeus
ハーミアスが披露した「クォーターホース」プロトタイプとアフターバーナーの実演

アメリカのベンチャー企業のハーミアス(HERMEUS)は2021年11月、マッハ5を実現する超音速ビジネスジェット「クォーターホース」開発に向け、その初期段階として無人機のプロトタイプを公開しました。公開された機体は飛行用ではないものの、短期間で航空機の設計・製造・統合のプロセスを確認する目的で作られ、特にシステム統合に重点が置かれています。お披露目にあわせ、GE製のJ85ターボジェットエンジンのアフターバーナーを焚くデモンストレーションが実施され、開発の進捗やチームの技術力、飛行に向けた作業の完成度が披露されました。

「クォーターホース」プロトタイプは、投資家、アメリカ軍や政府関係者、研究者、地元の市民団体など招待客に披露されました。デザイン画から外観だけを模したものではなく、エンジンを含む重要部の操作が可能な状態に統合する作業を、約4カ月で完成させています。開発で目標とするマッハ5実現への期待感を高めたお披露目会でもありました。

ニュース画像 1枚目:公開されたプロトタイプ「クォーターホース」
© Hermeus
公開されたプロトタイプ「クォーターホース」

J85ターボジェットエンジンは、現役機でスイス空軍が運用するF-5タイガー、アメリカ空軍が練習機として運用するT-38タロンなどに採用されています。ハーミアスは2022年にも飛行試験を開始する計画で、J85ターボジェットエンジンを6基購入済みです。さらに、2025年ごろには貨物輸送の飛行試験を行う機体の開発、さらに2029年には20席クラスの旅客機へと展開する計画です。アメリカ空軍もこの速さに目をつけ、将来の大統領専用機を想定し、6,000万ドルの資金拠出により開発を支援しています。

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