環境に優しい新エンジン搭載の「ビーチクラフト・デナリ」、初飛行

環境に優しい新エンジン搭載の「ビーチクラフト・デナリ」、初飛行

ニュース画像 1枚目:新エンジン搭載「ビーチクラフト・デナリ」
© Textron Aviation
新エンジン搭載「ビーチクラフト・デナリ」

テキストロン・アビエーションは2021年11月23日(火)、新たな単発エンジンを搭載したターボプロップ機「ビーチクラフト・デナリ」の初飛行を実施しました。デナリはGEアビエーション製の環境に優しい新エンジン「Catalyst(カタリスト)」を搭載した初めての航空機です。持続可能な航空燃料(SAF)の使用にも対応した環境に配慮した設計が採用された航空機で、広い客室と長い航続距離、パイロットの操作への負担を軽減も考慮された機種です。

初飛行は、ウィチタ・ドワイト・D・アイゼンハワー国際空港を離陸し、2時間50分にわたり、機体の性能、安定性、制御、推進力、環境、飛行制御、アビオニクスシステムなどを試験し、着陸しました。最高高度は15,600フィート、速度は180ノットを記録しました。

デナリの試験飛行プログラムは、初飛行した試作機に加え、飛行試験装置2機、地上エアフレーム試験装置の3機を合わせ、航空機システム、エンジン、アビオニクス、総合的なパフォーマンスを中心に試験項目を広げ、それぞれの要求を満たしていく予定です。型式証明の取得はを2023年を目標としています。

ビーチクラフト・デナリは、単発エンジンの胴体全長15メートルほどのクラスの航空機では最大の客室を備えています。座席はリクライニングシート6席が標準的な構成で、高密度の場合は9席オプションも用意します。キャビン後部に、外部から汲み上げ可能なベルト式化粧室を設置するオプションも用意されています。

航続距離は、パイロット1名と乗客4名で高速巡航時には2,960キロメートルの航続距離を目指しており、ロンドン/モスクワ間、ロサンゼルス/シカゴ間、ニューヨーク/マイアミ間を飛行できます。日本では新千歳/那覇間を直行で飛行できます。

コクピットには、高解像度のタッチスクリーン・コントローラーを備え、直感的な操作ができるガーミン社のG3000アビオニクス・スイートが搭載されています。自動飛行制御システム(AFCS)や飛行管理システム(FMS)のインターフェースとして、離陸から着陸までのすべての飛行状態で簡単に速度制御するガーミン社のオートスロットルが標準装備されています。

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