関西3空港運営の関西エアポート、損益改善も旅客需要の本格回復に至らず

関西3空港運営の関西エアポート、損益改善も旅客需要の本格回復に至らず

ニュース画像 1枚目:関西国際空港 イメージ (ガスパールさん撮影)
© FlyTeam ガスパールさん
関西国際空港 イメージ (ガスパールさん撮影)

関西国際空港、大阪国際(伊丹)空港、神戸空港の関西3空港を運営する関西エアポートは、2021年4月から9月までの中間連結決算を発表しました。営業収益は307億円、営業損益は174億円の損失、経常損益は221億円の損失、中間純損益は158億円の損失でした。営業収益、営業損益、経常損益、中間純損益とも前年から改善したものの、引き続き損失を計上する状態が続いています。旅客需要の本格的な回復には至っていないものの、ワクチン接種が進み、連休に旅客を集めるなど、少しずつ動き出しているともコメントしています。

営業収益は前年同期比15%増、人件費を含む費用の削減を継続し、営業損益は50億円、経常損益は40億円、中間純損益は20億円、それぞれ改善しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化し、厳しい状況が続いているものの、航空需要が増えたことから、3空港合計の発着回数は前年度から24%増の9.4万回、航空旅客数は43%増の501万人になりました。

ニュース画像 1枚目:関西3空港の発着回数・旅客数
© 関西エアポート
関西3空港の発着回数・旅客数

関西国際空港は、国際線は各国の出入国制限が続く状況で、回復は鈍い状況です。国内線は旅客数のみでみると、2020年度から59%増ですが、2019年度の36%にとどまっています。関西エアポートでは、感染の影響が長引き、緊急事態宣言の発令を受け、旅客需要の本格的な回復には至っていないと説明しています。

伊丹空港は、発着回数が2019年度上期の7.0万回に対し、2021年度上期は4.7万回で67%で、旅客数は2019年度上期比で34%です。2空港とも2020年度の発着回数、旅客数を上回っています。

神戸空港は、コロナ前の2019年度上期の1.6万回に迫り、2021年度上期は1.4万回になっています。ただし、旅客数は、2019年度上期と比べると42%です。

※配信後、関空の国内線旅客数の前年比を訂正しました。(2021/12/16 15:10)

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