日本の政府専用機として活躍したボーイング747-400型2機のうち1機が現在、約4億円で販売されています。販売されているのは旧747政府専用機の2号機(20-1102)で、現在は機体記号(レジ)「N7477C」で登録されています。旧政府専用機1号機(20-1101)は、2019年8月に約30億円で販売され、2020年6月には約13億円に値下げ。今回の2号機は、エンジン無しのため、単純比較できないものの、機体のみ4億円は激安と言えるかもしれません。
現在販売されている「N7477C」は、日本政府が1991年11月受領し、「20-1102」として1993年4月から26年間で100カ国、349回の任務で運航されました。退役後の2019年6月27日(木)、千歳基地から離日しています。販売サイトによると、この機体は16,403時間を飛行し、総運航サイクルは13,569回、着陸装置は2026年に交換時期が到来します。また、飛行するため、GE製のCF6-80C2B4F1エンジン4基搭載する必要があります。航空自衛隊は、747政府専用機で世界100カ国269地点、およそ1,460万キロメートルを飛行したと発表していました。
旧747政府専用機は退役時、皇室や首相など政府要人などが利用した貴賓室は取り外され、石川県立航空プラザと浜松広報館エアーパークに展示されています。このほか、空自はAPU(補助動力装置)など部品売却に取り組み、機体はリサイクル事業を手がけるエコネコルと売買契約が締結され、2019年7月にアメリカのピナル空港にフェリーされていました。
■旧政府専用機の販売価格動向
2019年8月:旧1号機(20-1101)「N7474C」(エンジンあり)
価格:2,800万ドル、約29億6,800万円(1ドル=106円)
2020年6月:旧1号機(20-1101)「N7474C」(エンジンあり)
価格:1,250万ドル、約13億4,400万円(1ドル=107円)
2022年1月:旧2号機(20-1102)「N7477C」(エンジンなし)
価格:350万ドル、約4億570万円(1ドル=116円)