ロッキード・マーティンは、2021年に計142機のF-35ライトニングIIを納入したと発表しました。三菱重工が製造を手がけ、航空自衛隊に納入されたF-35は、製造番号で「AX-23」から「AX-28」の6機とみられます。また、2021年は累計700機目のF-35が納入されています。
F-35プログラムとしては、2021年にスイス、フィンランドの2カ国がこの戦闘機の採用を選択し、デンマーク初のF-35納入、オランダ空軍はF-35飛行隊の初期作戦能力(IOC)が宣言され、採用国や運用開始に広がりがみられています。
F-35による2021年の主な出来事では、アメリカ海軍の空母「USSカール・ヴィンソン(CVN-70)」に搭載された海軍初のF-35Cの実任務、イギリス海軍の空母「HMSクイーン・エリザベス(R08)」の初パトロールに艦載されたアメリカ海兵隊とイギリス空軍のF-35Bは出撃1,300回、2,200時間以上を飛行し、戦闘任務は44件に従事したことが挙げられます。
また、2021年の主な演習では、F-22と共に参加した「プロジェクト・ハイドラ」でU-2とのデータ確認、アラスカで実施された「ノーザン・エッジ」で F-15EXイーグルII、B-52ストラトフォートレス、MQ-9リーパー、F-15Cイーグル、F-15Eストライクイーグルと第4・5世代機、爆撃機、無人機との連携、陸・海・海兵・空・宇宙軍が連携するセンサーや戦術ネットワークなどを統合する「オレンジ・フラッグ」演習などに参加。F-35はデジタル化技術を使い、運用能力を向上させています。
F-35は現在、アメリカ空軍、海軍、海兵隊をはじめ、イギリス空軍、イスラエル空軍、イタリア空・海軍、オーストラリア空軍、ノルウェー空軍、オランダ空軍、そして航空自衛隊が世界で30の基地、船舶から750機以上を運用しています。累積で47万時間を飛行し、パイロットは1,585名超、整備士は11,545名超が訓練を経て、任務に従事しています。