ロッキード・マーティンとF-35プログラム統合オフィスは2021年9月27日(月)、製造700機目のF-35ライトニングIIを納入したと発表しました。F-35プログラムは、アメリカを中心に、イギリス、イタリア、オランダの開発中心国、さらにイスラエル、ノルウェーに導入されているほか、日本は航空自衛隊が運用を開始しています。
現在、F-35は世界21の基地で運用中で、パイロットは1,460名超、整備士は11,025名が訓練を受けています。700機のF-35は累積で43万飛行時間超を記録しています。2021年現在、各国の導入計画では3,300機を超えるF-35が製造される見込みです。
ロッキード・マーティンとF-35プログラム統合オフィスとも、F-35が国際協調で開発されたことを象徴する出来事として、先ごろ日本にも寄港したイギリス海軍の空母「クイーン・エリザベス(R08)」がアジア展開の際、イギリス空軍とアメリカ海兵隊のF-35Bを搭載し、各地で訓練を実施していることを挙げています。F-35は空軍だけでなく、艦載機として世界各地に展開できることも、第5世代戦闘機を柔軟に展開する方法として重要視されています。
このF-35には、空軍向けのF-35A、海兵隊向けの短距離離陸・垂直着陸(STOVL)が可能なF-35B、海軍向けの艦載機仕様のF-35Cの3機種あり、今後の製造見通しも含め、最も多い機種はF-35Aです。中でも、最も多くの機数を導入するのはアメリカ空軍で、1,763機を予定しています。空自も現在はF-35Aの導入を進め、三沢基地に飛行隊を編成しています。
F-35BはSTOVL機としてアメリカ海兵隊が運用しているほか、イギリス空軍もすでに導入しています。最近では、イギリス海軍の空母「クイーン・エリザベス(R08)」がアジア展開の際に搭載されていた機体が、F-35Bでした。空自もこの機種を導入する予定で、新田原基地への配備が検討されています。このほか、イタリア空軍、シンガポール空軍、韓国空軍もF-35Bの導入を予定しています。
F-35Cは海軍向けの艦載機仕様です。導入は、アメリカ海軍の260機、アメリカ海兵隊が67機を予定しています。この機種も、先ごろ横須賀に入稿した空母「カール・ヴィンソン(CVN-70)」がアメリカ海軍のF-35Cを搭載していました。