ノーザン・エッジ終了、F-35A・F-15の相互運用性を向上

ノーザン・エッジ終了、F-35A・F-15の相互運用性を向上

ニュース画像 1枚目:エルメンドルフ・リチャードソン統合基地に集結したF-15
© U.S. Air Force photo by 1st Lt. Savanah Bray
エルメンドルフ・リチャードソン統合基地に集結したF-15

アメリカ太平洋空軍が主催、2021年5月3日(月)から5月14日(金)まで実施された合同演習「ノーザン・エッジ2021」が終了しました。アラスカの射撃場を含め空・海を会場に実施され、アメリカ海軍の空母「USSセオドア・ルーズベルト(CVN-71)」など艦船6隻、アメリカ空軍を含む航空機240機が参加しました。

アメリカ空軍からはF-15EXイーグルII、B-52ストラトフォートレス、F-35AライトニングII、MQ-9リーパー、F-15Cイーグル、F-15Eストライクイーグルなどが参加。ノーザン・エッジは、新技術を搭載した航空機や兵器の運用テストの場としての意味もあり、ソフトウェアからハードウェアまで改善点を確認、戦術の進歩に取り組みました。今回の演習は、複雑な脅威への対処法、テストデータから現実的な戦略を練り、相互運用性を高めるため、今後に活かされます。

このうち、F-35AライトニングIIは、脅威がある環境でソフトウェアの機能が評価されました。作戦飛行時、第4世代の戦闘機と第5世代のF-35の電子攻撃の戦術、技術、手順などの改善につなげます。F-35はステルス性があり、物理的に目標に近づくことが可能ですが、F-15のような第4世代の戦闘機のように多様な武器搭載はできません。このため、それぞれの長所を取り入れた作戦を練り上げることは演習の重要な役割となっています。

また、アメリカ空軍に納入された直後、演習に参加したF-15EXイーグルIIは、EPAWSS搭載などレーダーを近代化したF-15Eの4機編成と共に第4・5世代共通プラットフォームのイーグル・パッシブ・アクティブ警告生存システム(EPAWSS)の性能評価が実施されました。兵器・戦術カンファレンス「WEPTAC」で提案された戦術として、第4世代から第5世代、第5世代から第4世代への電子攻撃としてEPAWSSの有効性を検討する取り組みも実施されました。このシステムは、BAEシステムズが1~2日でプログラムを改修し、能力向上につながっています。

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