アメリカ空軍は2022年1月19日(水)、嘉手納基地の第18航空団(18WG)隷下、第961空中航空管制飛行隊(961 AACS)にE-3Gセントリーを配備したと公表しました。E-3セントリーはボーイング707-320B型をベース機とした軍用の早期警戒管制機(AWACS機)です。主な任務は、飛行中の航空機の敵・味方を判別だけでなく、通常時も上空に待機してレーダーで警戒・探知し、防衛の役割も担っています。嘉手納基地にはこれまで、E-3B「ブロック30/35」が配備されていましたが、E-3G「ブロック40/45」に更新されました。
E-3Gは、指揮管制・広域監視・戦場管理の能力が強化された機体で、2015年7月28日に初期作戦能力(IOC)を獲得し、2015年11月に実際の戦場に初めて展開させています。これまでのE-3Bとの違いは、現代のハードウェアとソフトウェアに置き換えられ、通信能力やコンピューターの処理能力、脅威の追跡能力などが向上したシステムになっています。
961 AACSは、機材更新について1980年代の8ビット・コンピューターから最新コンピューターへ更新することに似ているほど、大きな変化と状況把握の視野が広がると説明しています。これにより、オペレーターは直感的に操作しながら、空中で迅速に状況評価、決定し、その判断をより速く伝達でき、その能力を最大限に発揮できる環境になっています。
この配備にあたり、1月13日(木)には、日本に駐留するアメリカ第5空軍のリッキー・ラップ司令官が嘉手納基地を訪れ、その機能・能力などの説明を受けながら、E-3Gセントリーを視察しています。