ロシア海軍II-38哨戒機、2月2日・4日に日本海を飛行 空自戦闘機が対応

ロシア海軍II-38哨戒機、2月2日・4日に日本海を飛行 空自戦闘機が対応

ニュース画像 1枚目:2月4日に飛行したロシア海軍 II-38N哨戒機「27」
© 統合幕僚監部
2月4日に飛行したロシア海軍 II-38N哨戒機「27」

統合幕僚監部は2022年2月2日(水)と2月4日(金)、ロシア機が日本海を飛行し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進し、対応したと公表しました。2日間ともロシア海軍のII-38哨戒機2機が確認されました。1機はコクピット下にアンテナドームが付いたII-38哨戒機で、近代化改修前の機体、もう1機は機首部分に平板状のアンテナを装備し、近代化改修が施されたII-38Nです。II-38は尾翼の「25」から「RF-75323」、II-38Nは機首部分の「27」から「RF-75320」と推測されます。

ロシア機の2月2日の飛来について、岸防衛相は情報収集等を行った可能性があると述べたものの、対応した空自がどの部隊かは「わが方の手の内を明らかにする恐れがありますので、お答えは差し控えさせていただきます」と言及していません。ロシア機は、2日間とも隠岐の島方面に南下しながら山口方面に向かい、方向を180度変えて日本海の沿岸を宗谷岬まで北上しました。築城のF-2、小松と千歳のF-15が対応したと想定されます。

ニュース画像 1枚目:2/2、2/4ともほぼ同じ航路で飛行
© 統合幕僚監部
2/2、2/4ともほぼ同じ航路で飛行

F-15をめぐっては、日本海ではF-15DJ戦闘機が1月31日(月)に墜落し、事故後に岸防衛相が「飛行停止は考えていない」と発言していました。岸防衛相は2月4日(金)、スクランブル発信を含む任務飛行は継続し、点検・教育など安全対策は実施する方針と、より詳細に説明しています。F-15をはじめ、全ての航空機の点検・教育を入念に実施し、パイロットには安全確認や緊急時の手順の教育実施を各部隊に指示。このうち、小松のF-15戦闘機は2月4日(金)時点で、点検・教育を終えていないため、訓練飛行は実施していません。点検・教育終了後、地元の自治体などの理解を得ながら、訓練飛行を実施する方針です。

なお、日本海での捜索活動は継続されています。空自だけでなく、海上自衛隊、海上保安庁の航空機・艦艇などが投入され、現場周辺を捜索しています。海自の掃海艇が2月2日(水)から海中の捜索活動を開始しており、陸上自衛隊も海岸線での捜索に加わっています。

メニューを開く