次世代戦闘機搭載目指すレーダ「JAGUAR」、システム設計・評価へ 英と協力

次世代戦闘機搭載目指すレーダ「JAGUAR」、システム設計・評価へ 英と協力

ニュース画像 1枚目:テンペスト センサ・レーダーを駆使するイメージ
© LEONARDO
テンペスト センサ・レーダーを駆使するイメージ

防衛省とイギリス国防省は2022年2月15日(火)、両国がそれぞれ進める次世代戦闘機への搭載をめざす次世代RFセンサレーダシステム「JAGUAR」の共同研究について取決めを署名したと発表しました。索敵能力を大幅に向上するシステム「JAGUAR」の設計、構築、評価を共同で実施していきます。防衛省とイギリス国防省は2018年から、次世代「電波(RF:Radio Frequency)」センサシステムの実現可能性について共同研究に取り組んでいます。今回の取り決めは、これまでの成果を踏まえ、アンテナ設計・製造・試験評価へと進みます。

次世代RFセンサレーダシステムは、同時に幅広いエリアへ多数の受信ビームを走査し、情報取得、判断するものです。この新たなプロジェクトは、イギリス・エジンバラのレオナルド施設で4月から、「JAGUAR」システムの設計・構築・評価に進みます。施設には、日本、イギリス向けにそれぞれデモンストレーター計2基が組み上げられ、それぞれの経験やノウハウの共有を含め、システムが構築されます。日本の意見も取り入れながら研究を進め、期間は約5年ほどを要する計画です。

レオナルドが「テンペスト」搭載を目指して開発するレーダーシステムは、2019年に実験施設内でのデモンストレーションとして現行の機能との比較で、4倍のエリアを探知できる性能があると公表されています。走査性の向上は、敵からの脅威は信号識別を困難にするソフト・ハードの技術が適用されている可能性があるものの、その技術への対抗として無効化できる能力・性能の確保を目指しています。

日本はF-X、イギリスは「テンペスト」とそれぞれ次世代戦闘機の開発を進めており、レーダー装備では協力して開発することで、将来はアメリカとも連携した対空戦にも活かす技術進歩に取り組みます。

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