ブルーインパルスのカラースモーク使用を規定化、不適正使用の再発防止

ブルーインパルスのカラースモーク使用を規定化、不適正使用の再発防止

ニュース画像 1枚目:カラースモークで飛行するブルーインパルス
© FlyTeam ニュース
カラースモークで飛行するブルーインパルス

航空自衛隊は2022年2月17日(木)、ブルーインパルスのカラースモーク使用基準、白スモークを含むスモーク使用要領を規定したと発表しました。これは、2021年8月24日(火)にブルーインパルスが入間基地への帰投時、カラースモークの不適正な使用が確認され、その再発防止策として講じられました。

カラースモークは2020年3月に高度1,000フィート以上で使用可能とされ、聖火到着式の展示飛行で約22年ぶりに復活しました。この復活は、オリンピック競技大会等に限定し、1,000フィート以上で使用する予定だったため、使用基準として規定化していませんでした。その後、オリンピックの1年延期、空自内の人事異動などで、使用基準の認識が希薄化する背景がありました。

実際の展示飛行の検討・計画、実行では、展示飛行の関係者が使用基準を認知していなかった、または認識が希薄化し、適切な対応に至らなかったと見ています。さらに、航空幕僚監部でカラースモークの所掌業務が不明確でした。過去の同種事案の原因、教育、注意喚起も実施されていませんでした。

このため、再発防止策の柱として、カラースモークの使用基準、白スモークを含むスモーク使用要領を規定。また、航空幕僚監部内と航空幕僚監部〜航空教育集団司令部〜隷下部隊間の業務フロー見直しとチェック機能を強化しました。スモーク使用の意識醸成や教育による風化防止も実施します。

なお、空自は基地周辺の車両に付着したカラースモークについて、個別に状況を確認し、賠償を進めてきました。この事案に対応する専用の問い合わせ窓口も2月28日(月)に閉鎖する予定です。

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