陸上自衛隊・無人機偵察機スキャンイーグル、行方不明の原因公表

陸上自衛隊・無人機偵察機スキャンイーグル、行方不明の原因公表

ニュース画像 1枚目:小型無人偵察機 スキャンイーグル
© Insitu
小型無人偵察機 スキャンイーグル

陸上自衛隊は2022年8月5日、訓練中に行方不明になった小型無人偵察機スキャンイーグルの調査結果と再発防止策を発表しました。このスキャンイーグルは、2021年11月23日に自衛隊統合演習(JX)で統合対艦訓練を実施中、旧種子島空港から離陸し、情報収集訓練を実施していたところ、通信が途絶。自動的に帰投する機能が作動したものの、現時点でも機体は発見されていません。

スキャンイーグルは、機体と地上装置の間の通信が途絶え、事前に設定した非常着陸帯へ自動的に帰投する仕様が作動したことまでは判明しています。行方不明になった当時、飛行していたエリアは強風の影響から、予定航路に復帰しきれず、逸脱。この自動帰投中の飛行時、航路に戻るための「機体の傾き角」を制御するプログラムの設定が不十分と結論づけました。

航路に戻れない場合、周囲の安全を確保するため、スキャンイーグルは自動的にエンジン停止し、旋回しながら落着する仕様が作動します。このため、洋上に着水、水没した可能性が高いと推測されています。

陸上自衛隊は再発防止策として、企業と連携して機体のソフトウェア更新を実施。企業側が機体の確認・点検を完了しています。一連の更新・確認・点検を受け、各部隊はスキャンイーグルの飛行を再開させています。

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