横田のCV-22オスプレイ 地上待機、クラッチ滑る不具合で

横田のCV-22オスプレイ 地上待機、クラッチ滑る不具合で

ニュース画像 1枚目:横田基地に着陸するCV-22
© U.S. Air Force photo by Senior Airman Joseph Pick
横田基地に着陸するCV-22

アメリカ空軍特殊作戦軍司令部(AFSOC)は2022年8月16日付で、所属するCV-22オスプレイ全機の飛行運用を一時停止しました。プロペラを回すローターとエンジンを接続するクラッチが滑り、機体が急降下する事象を受けた措置です。この不具合は、アメリカ空軍では2017年以降に計4件あり、このうち2件は8月16日の過去6週間に発生しました。これを受け、アメリカ空軍は全てのCV-22を飛行停止し、横田基地の配備機も対象になっています。最近の2件の不具合で、負傷者は発生していませんが、AFSOCは大事故が発生する前の未然の措置を講じました。飛行停止期間は未定です。同じオスプレイでは、アメリカ海兵隊がMV-22を保有しており、これは運用を継続しています。

海兵隊のMV-22でもクラッチの不具合があり、2010年からの既知の事象と説明しています。飛行中に問題が発生した場合、もう1つのローターで飛行し、緊急着陸など適切な手段を講じるようパイロット向け訓練を実施済みです。また、クラッチの不具合による死傷者発生などの大事故は発生していません。また、急降下する事象は離陸後の数秒以内に発生しており、数メートル浮かせてホバリングし、計器類を確認する動作を実施することで、同様の事象の発生を減らしています。

AFSOCは、52機のCV-22オスプレイを保有しています。アメリカ国内の3地点に加え、アメリカ国外にはイギリスのミルデンホール基地と横田基地に配備されています。日本国内には、アメリカ空軍のCV-22、アメリカ海兵隊と陸上自衛隊のMV-22があります。

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