航空自衛隊 入間基地は2022年11月3日(木・祝)、「入間航空祭 2022」を開催しました。2019年以来3年ぶりとなる同基地での航空祭は、事前申込制で実施。抽選で当選した来場者と招待者約2万7千人が訪れました。
8時開門で展示飛行が11時に終了するという、例年と比べるとややコンパクトなプログラム構成でしたが、久しぶりの航空祭に運良く当選した来場者たちが、イベントに夢中になる様子が見られました。
朝一番9時5分からの展示飛行は、航空救難団入間ヘリコプター空輸隊のCH-47J"チヌーク"です。機体に重量物を吊り下げて運搬する様子などが公開されました。続いて9時35分からは、入間基地で2022年5月に任務を開始した新型飛行点検機U-680Aが、U-125とともに機動飛行を披露しました。
10時10分からは練習機T-4が見事な編隊飛行で登場し会場を沸かせます。4機編隊の1番機はT-4レッドドルフィン。編隊長を務める渡辺信行2等空佐は、この日航空祭の展示飛行がラストフライトに。着陸後はラストフライト恒例の消防車からの放水アーチで、渡辺2佐を出迎えました。
ラストは10時40から、輸送機C-2、C-1および支援機U-4など大型機による迫力の展示飛行です。
C-1 29号機(98-1029:機体番号)は、この日の展示飛行を最後に退役するとのこと。同機体は1979年から約43年間、災害活動などの任務にあたっていました。着陸後にはこちらでも放水アーチが行われ、長らく災害活動などに従事した機体に会場からは大きな拍手が送られました。
航空祭での放水アーチは珍しく、1日で2度も実施されたのは、大変貴重なこと。来場者にとって嬉しいサプライズとなりました。今年はブルーインパルスや戦闘機F-15、F-2などの展示飛行がなかったものの、来場者は久しぶりの航空ショーを晴れた秋空の下で楽しみました。
航空自衛隊では新型コロナウィルスの影響で、2019年の開催を最後に航空祭の開催を見送っていました。今年は、各基地で事前申込制または感染対策を徹底した上での開催決定が発表されており、この後も11月27日(日)に「築城基地航空祭」、12月4日(日)に「百里基地航空祭」などが予定されています。航空祭の再開を待ち望んでいた日本各地の航空ファンにとって、今年は待ちに待った“航空祭の秋”となりそうです。