三菱重工は、三菱航空機が取り組んでいた国産初の民間ジェット旅客機「スペースジェット(SpaceJet)」の開発中止を発表しました。開発の長期化や、型式証明取得に向けた調整に難航していること、北米での市場開発が困難であることを主な理由としています。
三菱重工は、「開発から約20年、飛行試験機による3,900時間超の試験飛行をトラブルなく遂行するなど、型式証明取得に向けたさまざまな取り組みにより得た知見を、今後も完成機を見据えた我が国の航空機産業の発展と技術力向上に取り組んでいく」と発表しています。
米国・モーゼスレイクの拠点からは既に撤退し、県営名古屋空港にある拠点については土地を提供した愛知県などと今後協議を進めていくとのこと。
2020年10月に開発凍結を発表して以降、6機ある飛行試験機のうち1機「機体記号:JA23MJ」がJA登録を抹消されるなど、機体の動向も注目されています。