A330は「A330neo」に発展するか?

A330は「A330neo」に発展するか?

航空機リース会社のCITエアロスペースは「小型の複通路機マーケット:次は?(The Small Twin-Aisle Aircraft Market: What’s Next?)」と題する分析を発表しました。小型の複通路機はエアバスのA330、ボーイングの767を指しています。

767は1982年、A330は1994年に市場に投入され、ボーイング、エアバスの航空機メーカーとしての地位を高めてきた機材です。特に250席以上、400席以上の複通路を備えた航空機が成功しているとされ、737やA320の単通路機は数多くの機材が提供され一般化し、747やA380など巨大航空機は先が読めない市況になっていると分析しています。

このなかで、A330を含む250席から300席超の2018年から2021年の航空機市場は、アメリカの主要幹線を運航する航空会社、アジア、特に中国の航空会社、そしてヨーロッパの主要航空会社が追加の容量が必要になるとの結論にいたったそう。

ただし、A330は市場に登場してからすでに20年が経過し、市場ニーズに対して岐路に経たされているとしています。この250席、300席超の市場で、どのようなオプションがあるかが航空機メーカー、航空会社が直面している課題だとしています。

CITではエアバスには4つの選択肢があるとみています。第1の選択肢は何もせずに市場を譲ること、第2はエンジンの燃費効率を高めるなど改良を加えること、第3はより大きい機材のA350を小型にするA350-800で市場に対応すること、第4は本質的な変更を加えることとしています。

この選択肢の中で、エアバスは新エンジン搭載を含む設計変更をする可能性があるとしています。新エンジンオプションの「A330neo」はエアバス、エンジンメーカーにも利益をもたらすものになるとしています。また、ボーイングへ市場シェアを譲る選択肢よりも、A330に改良を加えていく必要性があるとしています。

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