エアバスは2014年12月12日にもA350の初号機、A350-900をローンチカスタマーのカタール航空に引き渡すようです。ガルフ・ニュースがカタール航空のアクバル・アル=バーキルCEOの発言として、12月12日から12月15日の予定と紹介しています。
A350のデリバリーについて、アル=バーキルCEOは「全て完璧だ」とガルフ・ニュースに話しており、納入が遅れたA380と違い、予定通りに進みそうです。カタール航空向けのA350初号機、機体記号(レジ)「A7-ALA」は10月16日に初飛行を行っています。
カタール航空はA350 XWBを受領後、数週間にわたる準備を行う予定で、発表済みの予定では2015年1月からドーハ/フランクフルト線に投入する予定です。同社はA350-900が43機、A350-1000が37機と計80機のA350を発注しており、初号機から8機目まではカタール航空に引き渡しされます。
エアバスは2013年6月14日、A350のMSN001で初飛行し、飛行試験プログラムを開始しました。2014年9月30日にはヨーロッパ航空安全庁(EASA)から型式証明を取得、11月12日にはアメリカ連邦航空局(FAA)からの認証も得ています。
A350 XWBプログラムは開発から製造に重心が移行し、その作業も順調に進められています。カタール航空向けの8機に加え、アジアでのローンチカスタマーとなるベトナム航空向け初号機の最終組立もトゥールーズではじまっています。また、2015年にはヨーロッパでのローンチカスタマーとなるフィンエアーにも引き渡しされる予定で、このパーツ製造が進められています。
A350は276席から369席を装備するエアバスが開発した最新鋭の長距離用の中型機です。2014年10月末現在、39社から750機の受注を獲得しています。この内訳は、型式証明を得ているA350-900が549機、2017年にも商業運航が予定されているA350-1000が169機で、A350-800は32機を獲得しています。このうち、A350-800については、ハワイアン航空がこの機種の発注をA330neoに発注を切り替えていますが、開発が行われないとの見方もあります。
画像提供:エアバス