ボーイングは2015年6月19日、ecoDemonstrator 757で実施する試験飛行が新たなテスト飛行のプログラムを開始したと発表しました。これはアメリカ製「グリーンディーゼル」と2つの新しい環境関連技術についてテストを行います。このテスト飛行の結果を通じ、航空の環境性能を向上させる技術の開発、使用促進を目指すプログラムに取り組みます。
このテストの1つは、機内の配線、重量、使用燃料と二酸化炭素の排出量を削減を実現する方法として、「電子窓」に電力を供給するために太陽電池を使い、熱を活用したテスト「エネルギー・ハーベスティング(energy harvesting)」を実施しています。さらに、757のフライトデッキには、787の生産時に余剰となった炭素繊維を再利用した素材を使い、3Dプリント製の通路スタンドを設置しています。
すでに6月17日にはアメリカ航空宇宙局(NASA)と協力し、95パーセントの通常のジェット燃料と、5%のグリーンディーゼルを混合させ、シアトルのボーイング・フィールドからバージニア州のNASAラングレー研究センターへ飛行しました。ボーイングはグリーンディーゼルの活用に向けて、航空業界と共にアメリカ政府に承認を働きかけており、これが実現するとケロシン・ベースのジェットAと価格競争力のあるバイオ燃料になるとしています。
ボーイングは今回のecoDemonstratorのプログラムを通じて、燃費効率を改善し、機体製造の資材をリサイクルし、炭素排出量を削減し、航空機のライフサイクルを通じた環境負荷の低減への取り組みを進めます。