オーストラリア空軍(RAAF)のKC-30Aマルチロール空中給油・輸送機(MRTT)と、アメリカ空軍のC-17AグローブマスターIIが、2016年2月10日(水)、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地(AFB)上空で初めて空中給油を実施しました。
約5時間の飛行中、KC-30AとC-17Aは39回コンタクトして、先進空中給油ブーム・システム(ARBS)を使用して約6,800キログラムの燃料を給油しました。
RAAFの現用戦術機であるF/A-18ホーネット/スーパーホーネットは、ホース&ドローグ式の空中給油システムに対応していますが、新しいC-17AやE-7Aウエッジテール、P-8Aポセイドン、F-35AライトニングIIなどはすべてブーム式の空中給油システムに対応しています。
RAAF第36飛行隊のC-17Aは、2015年にシンガポール空軍のKC-135と空中給油を実施していますが、早速KC-30Aとの給油訓練を開始します。
アンバレー基地第30飛行隊のKC-30A 1機がエドワーズAFBに派遣されており、今後C-17Aとの給油試験を重ねるとともにF-15やF-16との給油試験を実施します。
RAAFは現在5機のKC-30Aを運用しており、2018年にはさらに2機が追加されます。KC-30Aは100トン以上の燃料が搭載でき、基地から1,800キロ離れた地点で4時間にわたり50トン以上の燃料を給油する能力があります。