海自退役のTC-90をフィリピンへ貸与

海自退役のTC-90をフィリピンへ貸与

日本政府はフィリピンへ、海上自衛隊を退役したTC-90を貸与する方針を固めた模様です。読売新聞が2016年2月29日(月)に報じています。

フィリピン海軍には中国と領有権を争っているスプラトリー(南沙)諸島を哨戒する航空機がなく、日本政府へ供与を求めていました。当初はP-3Cと伝えられましたが、運用するコストや技術的なハードルが高く、TC-90が選ばれたようです。

TC-90は、ビーチクラフト・キングエアC90を海上自衛隊の練習機としたターボプロップ双発の機体で、海上保安庁はこれを大型化したキングエア350に捜索レーダーを搭載して哨戒機として使用しています。

TC-90の航続力はスプラトリー諸島をカバーできるとのことですが、捜索レーダーなどは搭載されず、目視での哨戒に使用されるとのことです。貸与される機数は日経新聞が5機としていますが、時期は不明です。

なお、外務省は2016年2月29日(月)、「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とフィリピン共和国政府との間の協定」をフィリピン政府と署名しています。

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