空自U-125の事故調査、GPWS作動も適切な対応とらず 対策も打ち出す

空自U-125の事故調査、GPWS作動も適切な対応とらず 対策も打ち出す

ニュース画像 1枚目:事故機の衝突約5分前からの飛行経路
© 航空自衛隊
事故機の衝突約5分前からの飛行経路

航空自衛隊は2016年7月29日(金)、4月6日(水)に発生したU-125の航空事故について調査結果を発表しました。これは海上自衛隊鹿屋航空基地の定期飛行点検のため、入間飛行場を離陸し、鹿屋飛行場周辺に到達後、午前中に計画した飛行点検を終了し、燃料補給後に午後の飛行で発生したものです。

13時15分に鹿屋基地を離陸し、同飛行場の飛行点検として、TACAN(戦術航法装置)点検を実施し、14時31分にはアライメント・オービット点検を開始していました。この点検では、鹿屋TACANから距離6マイルを維持しつつ、途中で高度を2,500フィートから3,000フィートに変更し、反時計回りの周回飛行に入っていました。

事故の原因は、事故機が飛行点検中、経路上の山の標高を機長が誤認識し、副操縦士もその誤認識に気付かず、2,500フィートから3,000フィートに高度を変更した以降、雲に接近、または雲に入り視界が遮られる状況になっていたこと、GPWS(対地接近警報装置)が作動していたものの、適切な対応がとられなかったとしています。さらに事故の背景には、不十分な監督指導があったとも指摘しています。

これを受け、航空自衛隊では航空法など、関連法規の厳守、綿密な飛行計画の策定、警報に対する的確な対処、各級指揮官の厳格な監督指導、情報共有体制の整備、ヒューマン・ファクターズ教育の推進するとしています。

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