防衛省、海自P-3CとOP-3Cを機齢延伸 空自F-2の能力向上などを実施

防衛省、海自P-3CとOP-3Cを機齢延伸 空自F-2の能力向上などを実施

ニュース画像 1枚目:海上自衛隊 OP-3C
© 海上自衛隊
海上自衛隊 OP-3C

防衛省の2017(平成29)年度予算で、航空機関連の装備品調達予算は、機齢延伸や改修などで3182億円となりました。沖縄の米軍施設や米軍関連の予算を含む防衛予算の総額は5兆1,251億円です。

陸上自衛隊はCH-47JA輸送ヘリコプターを6機、445億円で取得し、迅速かつ大規模な輸送・展開能力を確保し、実効的な対処能力の向上を図るための整備です。また、CH-47JAの輸送能力を巡航速度や航続距離で補完、強化するV-22を整備し、水陸両用作戦における部隊の展開能力をはかります。V-22は4機、391億円を配分しています。水陸機動団(仮称)の新編とその整備が進められています。

海上自衛隊は、P-3Cで3機を機齢延伸で18億円するほか、搭載レーダーの能力向上の改修を実施する15式、5億円を計上しています。OP-3C画像情報収集機も1機、機齢延伸と改修を実施します。SH-60J/Kも2機ずつ、計4機の機齢延伸が行われます。

航空自衛隊には、F-35Aを6機、880億円を計上しているほか、三沢基地に航空優勢の確実な維持に向けた態勢を整える戦闘機部隊の体制移行として臨時F-35A飛行隊(仮称)を新編します。これにより、三沢基地はF-2の第3飛行隊とあわせた展開となります。

また、KC-46A新空中給油・輸送機を2018(平成30)年度までの中期防衛計画で3機調達予定のうち1機、299億円を計上しています。E-767早期警戒管制機の能力向上も予定しており、現在の保有機の中央計算装置の換装、電子戦支援装置の搭載改修を2機で実施します。

F-2戦闘機は、周辺諸国の航空戦力の近代化に対応するため、能力向上の改修を16機で実施するほか、戦闘機搭載用の自衛隊デジタル通信システムを12機に搭載します。

■防衛省 2017(平成29)年度予算
<陸上自衛隊>
・ティルト・ローター機(V-22):4機、391億円
・CH-47JA:6機、445億円(うち改修63億円)
<海上自衛隊>
・P-3C固定翼哨戒機の機齢延伸:3機、18億円
・P-3C固定翼哨戒機 搭載レーダーの能力向上 改修:15式改修、5億円
・OP-3C画像情報収集機の機齢延伸:1機、7億円(うち改修1億円)
・SH-60K哨戒ヘリコプターの機齢延伸:2機、38億円
・SH-60J哨戒ヘリコプターの機齢延伸:2機、10億円
<航空自衛隊>
・F-35A戦闘機:6機、880億円
・F-2戦闘機 空対空戦闘能力の向上:改修16機、部品9式、53億円 (※JDCS含む)
・F-2戦闘機 JDCS(F)搭載改修:改修12機
・C-2輸送機:3機、553億円(うち改修17億円)
・E-767早期警戒管制機の能力向上:改修2機、220億円
・KC-46A新空中給油・輸送機:1機、299億円
・サイテーション680A飛行点検機:2機、95億円
<共同部隊>
RQ-4Bグローバルホーク滞空型無人機:1機、168億円

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