台風21号による関空の浸水、9割は護岸からの越波

台風21号による関空の浸水、9割は護岸からの越波

関西エアポートと新関西国際空港は2018年12月11日(火)、台風21号越波等検証委員会による9月に発生した関西国際空港の浸水の検証を公表しました。9月4日に関西国際空港周辺を通過した台風21号による高波の影響で飛行場の滑走路を含む浸水に至ったとの見立てを示しています。

1978年以降に観測された波高で、推計値であるものの5.20メートルともっとも高く、これまでの実測値で過去最高の2009年10月に記録された台風18号の3.44メートルを大きく上回っています。

当時の波高は、関空1期島の東側護岸で護岸の高さ約4メートルに対し、波高の推算はおよそ3.6メートル、1期島の南側護岸で護岸の高さ約6メートルに対し、波高の推算はおよそ4.6メートルでした。護岸を越波した主な理由は、過去に観測された波高と比較すると非常に大きいものであり、波が堤前で変形する現象によるとみています。空港内の総浸水量は270万立方メートルと東京ドーム2杯分を超える量でした。

浸水に至った要因は、護岸からの越波が9割で、VOR/DME施設の護岸転倒箇所から流入が7%、ポンプ停止による雨水排水管からの海水の逆流が2%、降雨が1%と推定しています。

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