737 MAX、各国で運航停止 ボーイングは情報提供を継続

737 MAX、各国で運航停止 ボーイングは情報提供を継続

エチオピア航空が運航する737-8-MAXの墜落による余波が、各国の航空当局や航空各社に広がっています。中国民用航空局(CAAC)は2019年3月11日(月)、中国の航空会社に対する一時運航停止を命じましたが、ヨーロッパ航空安全庁(EASA)、イギリス民間航空局(CAA)も737-8-MAX、737-9-MAXの運航を停止しました。イギリス、ヨーロッパを発着、または上空を通過する同型機の運航が停止されています。

EASA、CAAともエチオピア航空の事故を契機とし、事故原因によるものではないとしながら、事前の安全策を講じるとの理由で運航停止を命じています。

製造国当局となるアメリカ連邦航空局(FAA)は、737 MAXの運航会社やパイロットから入手できるすべてのデータを総合的に見直し、安全性能を集計しています。 これまでのところ、データの体系的な分析から性能の問題はないことから、航空機の運航停止を命ずる根拠はなく、他の民間航空当局が運航停止を命ずる正当と思われるデータ提供も無いと説明しています。ただし、エチオピア航空の墜落事故に関する緊急データ調査の過程で、耐空性に影響を与える問題が特定された場合、直ちに適切な措置を取る方針ともコメントしています。

これにより、737 MAXファミリーを導入する会社のうち、アメリカの航空会社を中心にこの機種の運航を継続しています。このうち737-8-MAXは、アメリカン航空、サウスウエスト航空、エア・カナダ、ウエストジェット航空、サンウィング航空、737-9-MAXはユナイテッド航空となっています。

ボーイングはこうした各社の運航停止を受けて声明を発表し、安全性は最優先事項であり、737 MAXの安全性には自信があるとしつつ、各国当局や航空各社が自国の市場に最も適しているとの判断は理解できるとコメントしています。同時に、この機種を運航するために必要な情報を持っており、顧客の各社と継続してコミュニケーションを図る方針を示しています。

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