運輸安全委員会、背面飛行のJA16ANの調査経過を公表

運輸安全委員会、背面飛行のJA16ANの調査経過を公表

運輸安全委員会は2012年8月31日、エアーニッポン運航の737-700型、機体番号(レジ)「JA16AN」が2011年9月6日、一時、背面飛行になった重大インシデントの調査について経過報告を公表しました。これはANA140便として那覇空港から羽田国際空港に向けて飛行していた際、串本の東69マイル、高度約41,000フィートで、機体が異常姿勢の状態となったもの。

重大インシデント認定の当初から、副操縦士がドアを解錠するスイッチと機体の向きを調整するスイッチを誤ったことが指摘されていましたが、その操作を誤った22時48分28秒から45秒までの経緯、その後の左ロール約80度、背面飛行に近い左ロール131.7度までの操作の詳細がまとめられています。

さらに、ラダートリムとドアロック解除スイッチについての位置関係なども調査。インシデント発生当時、操縦を担当していた副操縦士が2011年5月まで737-500型に乗務後、差異訓練と審査を経て6月から737-700型に乗務しているため、両型式のラダートリム、ドアロック解除スイッチの違いも調査しています。

今後、副操縦士のスイッチ操作、誤操作の早期認知、異常姿勢からの回復操作、対気速度限界や制限荷重倍数限界を超えた重大インシデント発生後の点検整備について調査を進める予定です。

※高度を41,000フィートに修正しました。

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