L-1011「スターゲイザー」、NASAの電離層探査衛星打ち上げ成功

L-1011「スターゲイザー」、NASAの電離層探査衛星打ち上げ成功

ニュース画像 1枚目:ペガサスXLを搭載したスターゲイザー
© Northrop Grumman
ペガサスXLを搭載したスターゲイザー

ノースロップ・グラマンは2019年10月10日(木)、NASAの電離層探査衛星(ICON)を搭載したロケット、ペガサスXLを「スターゲイザー」から空中発射し、高度575キロの軌道に運び、打ち上げに成功しました。ケープカナベラル空軍基地から離発着したもので、「スターゲイザー」は拠点のモハーヴェに10月12日(土)、帰着しています。

「スターゲイザー」は、エア・カナダで運用していたロッキードL-1011-100トライスターを空中発射式ロケット、ペガサスXLの打ち上げに使用するために改造した航空機です。機体記号(レジ)は「N140SC」で、1994年から空中発射母機として運用しています。名称の「スターゲイザー」は、ドラマ「スタートレック」シリーズに登場する宇宙船の名前と同じです。

空中発射式ロケット、ペガサスXLは1990年4月にB-52から打ち上げられて以降、これまで44回発射され、3回失敗、2回は部分的成功でした。1997年4月以降は打ち上げ成功が続いています。

ICONは地球の上空、約560キロの距離から観測を行い、粒子の状態や動きを測定します。宇宙の天候と地球の天候は関係している形跡があり、電離層で「勢力争い」をしていると思われ、ICONはその現象の確認を目指しています。

「スターゲイザー」は当初、オービタル・サイエンシズの保有機でしたが、合併によりオービタルATKを経て、2018年にノースロップ・グラマンの傘下に入っています。アメリカ連邦航空局(FAA)の登録上は、現在もオービタル・サイエンシズとなっています。

期日: 2019/10/10
メニューを開く