ANA、純損失5,100億円予想 劣後ローン4,000億円調達

ANA、純損失5,100億円予想 劣後ローン4,000億円調達

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ANAホールディングスは2020年10月27日(火)、2021年3月期の第2四半期決算を公表しました。この中で2021年3月期の見通しとして、売上高が7,400億円、営業損失5,050億円、経常損失5,000億円、当期純損失5,100億円と公表しました。2020年3月期は売上高が1兆9,742億円、営業利益608億円、経常利益593億円、当期純利益276億円で、新型コロナウイルス感染症による影響が色濃く反映されています。

コロナ禍による需要蒸発から徐々に回復へ向かうものの、通期の売上高は前期から約6割減少する見通しです。コスト削減では、運航規模の抑制による変動費の削減、人件費や機材費など固定費削減に取り組んでいますが、売上高の減少が見通しに大きな影響を及ぼしています。その中でも、さらなる収支改善の取り組みとして中・大型機の早期退役を決め、この減損損失でおよそ730億円、施設・設備などの減損損失を含め、計1,100億円の特別損失を計上します。

収入環境が厳しいことから、4月から6月の3カ月間で、民間金融機関と日本政策投資銀行による計5,350億円規模の借入を実施しています。さらに、融資枠は既存の1,500億円に加え、新たに3,500億円のコミットメントライン契約を締結済みです。加えて10月27日(火)に、総額4,000億円の劣後特約付シンジケートローンを締結しています。

短期的には固定費削減などによる早期の収支改善と、設備投資を抑制した資金流出を最小限に留めます。中長期的にはコロナ禍の収束を見据えた成長軌道に再び戻る体制を残し、成長投資の長期性資金を確保しつつ、財務の健全性を維持・向上を目指し、事業構造改革を進めます。

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