ピアッジオP.180アヴァンティ、100万飛行時間を達成

ピアッジオP.180アヴァンティ、100万飛行時間を達成

ニュース画像 1枚目:100万飛行時間を達成したピアッジオP.180型機「I-PJAR」
© Piaggio Aerospace
100万飛行時間を達成したピアッジオP.180型機「I-PJAR」

ピアッジオ・エアロスペースが製造するピアッジオP.180型機がこのほど、100万飛行時間を達成しました。100万飛行時間とは、他の航空機メーカー・航空会社でも話題になるメモリアルな記録で、飛行機1機がノンストップで飛行する場合、114年以上に相当します。

この100万飛行時間は、1986年9月23日(火)の初飛行から約34年にかけて達成しました。P.180アヴァンティは、1990年10月に型式証明を取得、1990年に量産機の納入を開始しました。100万飛行時間の達成は、機体記号(レジ)「I-PJAR」の初期に製造されたプロトタイプの2号機です。この達成に合わせ、「ONE MILLION FLIGHT HOURS」のロゴが胴体に施されています。

ピアッジオ・エアロスペースはP.180アヴァンティの製造・開発以降、受難の時代をくぐり抜けてきました。バイクで知られるピアッジオと同じ企業ですが、航空機製造では破綻や企業再建を繰り返し、最近では2018年12月に債務超過で再び再建計画が進められています。現在は100年を超える歴史のあるブランドを復活させるため、新たなオーナーを探しており、アヴァンティの歴史的な日をアピールしています。

このP.180アヴァンティは、これまでに246機が製造されています。このうち現在、アメリカ大陸で95機、ヨーロッパで96機、アジア太平洋で18機、アフリカ・中東で4機が運航されています。これらの中でもっとも長年運航している機体が、アメリカ籍で現役機のシリアルナンバー(MSN)1004で、飛行時間がもっとも長い機体がカナダ籍のMSN1007です。

製造も続けられており、受注残は13機あります。近く納入されるのは、グラスコクピット化され、速度は400ノットで飛行できる最新の派生系のアバンティEVOです。このほか、イタリア空軍向け初のアバンティの製造も進められています。

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