陸・海・空3自衛隊は2021年2月12日(金)と2月13日(土)の2日間、日米共同統合防災訓練を実施します。この訓練は、南海トラフ地震発生を想定し、自衛隊と在日アメリカ軍が連携し、震災対処能力の維持・向上に取り組みます。また、関係省庁、関係自治体を含め、連携を強化します。
実施場所は関東、東海、近畿、中国、四国地域と、これらの周辺海空域です。主な訓練項目は、災害対処に関連する在日アメリカ軍との共同連携、主要部隊間の連携、関係地方公共団体との連携です。
自衛隊からは航空機24機が参加、海上拠点には輸送艦「しもきた(LST-4002)」が使用されます。アメリカ軍は救援物資の投下や捜索・救難活動を担い、総合的な演練を実施します。高知を被災地の中心と想定し、災害活動の拠点を高知駐屯地に置き、海上自衛隊の徳島航空基地を近隣の拠点とします。このほか、全国の基地でもこの演習に伴う航空機の離発着が予定されています。
訓練概要は、各級司令部での指揮幕僚活動、ヘリ映像伝送機等による情報収集や被害状況の把握、航空機や車両による増援部隊の移動・救援物資等の輸送などです。LST-4002を拠点とした訓練は、捜索・救難活動、洋上航空搬送拠点臨時医療施設(SCU)の設置や災害派遣医療チーム(DMAT)などとの連携を確認します。アメリカ軍との共同訓練は、救援物資の輸送、捜索救難活動などです。
参加する人員は、陸自が450名、海自が280名、空自が80名、統合幕僚監部が20名です。アメリカ側は在日アメリカ陸軍と空軍が参加します。横田基地から、2月13日(土)にC-130Jが離陸し、高知県沖で物料投下訓練を実施、横田に帰投する予定で、アメリカ陸軍のUH-60の3機は、陸自UH-1と徳島基地を離陸し、高知県の高須浄化センター広場で傷病者を収容、LST-4002へ搬送、その後に徳島基地へ帰投が予定されています。
このほか、空自C-130Hが徳島基地に陸自部隊や車両の輸送、空自UH-60Jが海上捜索を実施し、遭難者を掃海艇からホイストで収容し、高知駐屯地へ搬送する訓練も実施します。
自衛隊が使用する航空機は、陸自からCH-47JAが1機、UH-60JAが1機、UH-1が9機、LR-2が1機、海自からSH-60Jが1機、空自はF-2が2機、CH-47Jが2機、UH-60JとU-125Aが1機ずつ、C-130Hが3機、C-1とC-2が各1機で、計24機を使用します。