アメリカ海軍は2021年6月14日(月)、ロナルド・レーガン空母打撃群(RRCGS)が南シナ海での活動を開始したと発表しました。空母「ロナルド・レーガン(CVN-76)」は2021年5月19日(水)に横須賀を出港、この定期航海中で初めて南シナ海への進出です。
空母打撃群は、空母「ロナルド・レーガン(CVN76)」と艦載機の第5空母航空団(CVW-5)、第15駆逐隊(DESRON-15)、ミサイル巡洋艦「シャイロー(CG-67)」、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ハルゼー(DDG-97)」で構成しています。
南シナ海では、固定翼機や回転翼機での飛行活動、海上打撃演習、水上・航空部隊間の戦術訓練など、海上での安全保障活動を実施します。南シナ海での空母を展開した活動は、インド太平洋地域におけるアメリカ海軍の通常のパトロールの一環です。
アメリカ海軍は、DESRON-15の「カーティス・ウィルバー (DDG-54)」がオーストラリア海軍アンザック級フリゲート艦「バララット(FFH-155)」と南シナ海で演習を実施したとも公表し、同盟国の活動を積極的に広報しています。
一方で台湾国防部は6月15日(火)、中国人民解放軍が計28機、バシー海峡を抜け太平洋に進出、さらに中国本土方面に戻る飛行をしたと発表しました。いずれも台湾の防空識別圏(ADIZ)を通過しています。確認された機体は戦闘機がJ-16の14機とJ-11が6機、H-6爆撃機が4機、KJ-500早期警戒管制機(AEW&C)が2機、Y-8電子情報収集機(EW)が1機、Y-8対潜哨戒機(ASW)が1機です。Y-8EWとY-8ASWを伴い、RRCGSも意識して台湾を牽制する行動を行なっている可能性もあります。
■第15駆逐戦隊(DESRON-15) ミサイル駆逐艦 ・バリー (DDG-52) ・カーティス・ウィルバー (DDG-54) ・ジョン・S・マケイン (DDG-56) ・フィッツジェラルド (DDG-62) ・ステザム (DDG-63) ・ベンフォールド (DDG-65) ・マッキャンベル (DDG-85) ・マスティン (DDG-89)